11月12日 ヒグマ講演会~知って防ぐ、ヒグマの被害~
- 勝代 工藤

- Nov 13, 2021
- 4 min read
「知って防ぐ、ヒグマの被害」が11月12日午後6時から、根室市で開かれました。
講師:公益財団法人 知床財団 保護管理部保護管理課 葛西 真輔氏、村上 拓弥氏
北海道ではヒグマが街中に出没するニュースを時々みかけます
ヒグマと遭遇する場所が街中や観光地だったりする現象も増えています。
ヒグマ社会に何が起きているのか?
今の北海道の環境とヒグマの街中出没にどんな関係があってのことか?とても興味深くおりました。
根室市は市街地にヒグマが出没した状況はありませんが、ホームページでは令和3年は、今日までで、46件の目撃があり、もっとも市街地に近い目撃情報は根室市宝林町4丁目付近で、住宅地に迷い込んでもおかしくない場所です。
資料参照
https://www.city.nemuro.hokkaido.jp/lifeinfo/kakuka/suisankeizaibu/nourin/oshirase/4218.html
今回の講演会の講師である、「知床財団」とは 設立者は斜里町と羅臼町(羅臼町は2006年から参画)職員数は48名、業務内容は野生動物に関する調査研究・対策、公園事業(自然系施設の運営)、森づくり(森林再生)斜里町、羅臼町、+網走市、大空町、紋別市でヒグマ対策、調査等を行っています。
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ヒグマの生態
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ヒグマのほとんどの個体は、人間を怖がり、存在を知らせると近寄らないし、危害を加えません。
しかし、ヒグマは学習能力が高いため人里近くでのゴミの放棄で、「簡単に食料が手に入る」という記憶が残ったり、家のゴミを食べたりすることで、’スイッチ’が入ってしまい、さらに、餌付けやカメラ撮影などで人に慣れるとどんどん警戒心が薄くなり人の近くに出て来てしまいます。
特に、人間のゴミはヒグマにとって、口にしてしまうと、「人=おいしいものが近くにある」という学習が加速してしまい、街中や観光地でのゴミや、観光客の置いて行った弁当、人間が意図的に与えたエサなどの食事ができる経験をしていくと、忘れられず、必ず食事のために出没するようになります。
知床のウトロや羅臼町はその点を踏まえて、生ゴミや甘い味のジュースやコーヒーの空缶を外に出すことは危険とされています。(ちなみに魚を干すのは2階以上を推奨しているそうです。)
知床観光拠点の斜里町ウトロは街中をぐるっと電気柵で囲って、街中にクマが入ってこないような工夫を10年以上に渡って行っています。(それでも、年に数回電気柵ができない、海側や、国道を歩いて、ヒグマが出没するそうです)
最近、羅臼町で犬がヒグマに襲われましたが、これは同じヒグマが同じ季節に人里へ来て犬を襲うらしく、これも、特定のヒグマが学習してしまい被害に遭うという状況です。(このヒグマはまだ捕獲されていません)
牛を襲うヒグマも特定の個体で、ヒグマならすべてが犬や牛を襲うと言う事ではないそうです。「人間の個性と同じでヒグマの個性も個体ごとなんです」とお話されていました。
しかし、雑食なので一度「簡単に手に入る食事」としてインプットされてしまうと、その学習能力で被害がくりかえされるそうです。
ーーポイントーーー
*根室市も宝林町の奥(パークゴルフ場と向かい側の住宅街の沢のところです)でヒグマの目撃があり、いつ、街中にヒグマが現れても不思議ではない。
*ゴミの不法投棄は=ヒグマの餌付け行為になる、生ごみを放置しないことや、空缶も外に放置しない!
*意図的なエサやりは絶対しない!
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ヒグマはどんな時に襲ってくるか?
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まず、注意しておきましょう、
●子グマを守ろうとするとき~子グマが居てカワイイと写真や動画を撮らないで、すぐその場から去ること
●食べ物を守ろうとするとき~クマが食事をした跡がある場所で、うろうろしない、隠したエサを食べに来るので、「餌を奪おうとする」と思われ襲われる。
●自分の身を守ろうとするとき~他のヒグマとの争いでケガをしていたり、自分がケガなどで弱い状態のときに、命を守るため襲ってくる
●ヒグマは視界が低いので、立ち上がって周りを確認するが、立ち上がったからと言って攻撃するわけではないので、慌てずに
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クマに出あったら?
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1.あわてない、さわがない
2.走って逃げない(絶対走らない)
3.近づかない
ゆっくり、さがって、学校や家、警察に連絡
熊スプレーは5メートルまで近づいてから
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どうしてヒグマの出没が増えたのか?
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①*1「冬の穴熊の駆除」が行われなくなったこと等も影響し熊の頭数が増えた 推定値
平成2年 5200頭 → 令和2年 11700頭
平成2年以降、全道のヒグマ生息数はおおむね増加傾向
②地方の人口減少~ヒグマが移動しやすい環境が生まれている
③耕作放棄地の増加~街中の近くまで人の目につかないで移動できてしまう
ヒグマと街中の境界線ともなるエリアの草やフキ、ササなどを刈り、見渡せるようにしておくことで、出没を防ぐことになる。
草刈りは重要だそうです。
知ることで防げることが多くあり、更に進んで、根室市としての対応を調べていきたいです。
*1説明 春グマ駆除制度:北海道庁が1966 年に始めたヒグマの個体数の減少を目的とする捕獲奨励制度。 残雪のある早春期は,ハンターにとって見通しが良く,足跡の発見・追跡が容易なためヒグマを効率よく捕獲することができる。 ヒグマの個体群の衰退が懸念されたことから,この制度は1990年に廃止された。




根室市で10月20日に中型犬ぐらいの大きさのヒグマ1頭出没地点 googleマップ




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